Agfa Karat 36なんて珍しいカメラを使っている

Agfa Karat 36 前 カメラ
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Agfa Karat 36というカメラは、1948年にドイツのアグファ社から発売されたレンジファインダーカメラです。

特徴は蛇腹式のレンズ。撮影時に、カメラ本体からレンズがニョキッと生えます。

古いカメラなので若干不安があったのですが、きれいに写真を撮れました!

あまり見かけることはないでしょうが、思いの外良いカメラだったのでご紹介いたします。

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外観

まずは外観から見ていきます!

前から

Agfa Karat 36 前
目が2つ付いてます

ザ・昔のカメラですね。

ファインダーが内容に見えますが、レンズ上部の2つの窓が1つのファインダーとして使えます。上下の像を一致させる上下分割式というファインダーだそうで、他のカメラではあまり見たことのないギミックです。

ご覧のように、シャッタースピードや絞りのメモリがレンズ前面にあるため、カメラを構えたままダイヤルの操作はできません。

この使いづらさを愛せるかが重要です…。

上からから

Agfa Karat 36 上

レンズ前面に操作系がまとまっているので、軍艦部はほぼ何もありません。

ガラ空きの軍艦部にはAgfa Karat 36の刻印が。撮影時には見えない部分ですし何のアドバンテージもありませんが、やっぱり刻印あるとテンション上がります。

右側に巻き上げレバー、左側にフィルム巻き戻し用のノブがあります。

ホットシューもついていますが、電子接点等はありません。VoigtlanderのVCメーターを付けたら少しは使いやすくなるでしょうか。

後ろから

Agfa Karat 36 後ろ
シンプルな後ろ姿

ファインダーしかありません。なんと潔い…。

写真だと見えづらいかもしれませんが、Made in Germanyの文字が入っています。ドイツ製って響き、なんか良いですよね。強そう。

質感

高級機として発売されたこともあり、金属の仕上げは大変きれいです。流石に年季が入っているので錆びている部分もありますが…。

ボディはダイキャスト製で、大きさと見た目の割にかなり重量感があります。

かなり頑丈に作られているので文句はないのですが…。このカメラ、なんとストラップが付けられません!

小型なので上着のポケットに入れておけますが、カメラバッグはほぼ必須です。

操作

それでは操作を見ていきます。最初は使い方がわからず、フィルム2本ほど犠牲にしました…。

シャッター速度、絞り、ピントはレンズ側

Agfa Karat 36のレンズは本体に格納されていて、撮影時はボタンを押すことでレンズがニョキッと出てきます。

Agfa Karat 36 レンズ
レンズが生える

このカメラの面白い点は、シャッター速度、絞り、ピントをすべてレンズ側で設定することです。

完全にマニュアルのカメラなので、ISO感度に合わせてシャッタースピードと絞りは固定。撮影で使うのはピントのダイヤルぐらいです。

シャッター速度

Agfa Karat 36 操作系
操作はほとんどレンズで完結

レンズについているダイヤルがシャッター速度。お世辞にも回しやすいとは言えませんw

シャッター速度は1,2,5,10,25,50,100,250,500が使えます。大陸系列という古い並びでして、今のシャッターダイヤルとは数字が違います。

フィルムカメラなのでこのへんは大雑把に使っても問題ありませんが、しばらくは慣れないですね…。

絞り

シャッターダイヤルの外側についている小さなツマミが絞りです。

こちらはF値2から始まり、16まで絞れます。スタンダードで使いやすいですね。

晴れの日中の撮影であれば、ISO100のフィルムで絞り16、シャッタースピードは100で撮影します。ちょっと暗ければ絞りを開けてやればいい感じに撮れますよ。(失敗もそこそこあるけど!)

ピント

ピントは一番外側のツマミを回すことで調整できます。

ゾーンフォーカスに必要な目盛りもついているので、ファインダーを覗かなくてもピントは合わせられます。

ファインダーは上下分割式というもので、ちょうど真ん中で像が2つに分かれています。上下の像を一致させることでピントをあわせることができるので、慣れれば一眼レフよりも正確にピントが合わせられそうです。

…が、僕のAgfa Karat 36はファインダーの調子が悪く、ピントが合わないことが結構あります。もらった際にピントがずれていると聞いていたので、完全に個体差ですね。

巻き上げは手前に

Agfa Karat 36の巻き上げは、他の多くのフィルムカメラと逆に手前に引く方式です。

最初は面白がって使っていたのですが、巻き上げるたびにファインダーから目を離さないといけません。あまり扱いやすいとは言えませんね…。

カウンターは手動

フィルムのカウンターも手動で設定が必要です。

フィルムを装填したあとに、カウンターをAに設定。0になるまでシャッターを切ると、ようやく撮影がスタートできます。

フィルム装填時の注意点

さて、このカメラ最大の(?)注意点はフィルムの装填です。

後ろのカバーを開けてフィルムを装填するのですが、ちょうどレンズの下にある爪でフィルムを押さえないといけません。

最初はコレに気が付かずにフィルムを装填して、巻き上げられない巻き戻せない、最後はフィルムがちぎれるという大惨事を引き起こしました…。

ネットで説明書を見つけてからは問題なく使えています。マニュアルは飾りではありませんので、ちゃんと読みましょう!

作例

それでは作例もご紹介します!

小石川後楽園の梅
想像以上に綺麗な写り
植物
ピントもキレイに合う…こともあります

古いカメラなので、正直写りはあまり期待していませんでした。しかしながら、予想を裏切る描写に舌を巻いております。

小型なカメラですが、ピントが合えばかなりシャープに撮影できます。もちろん絞りが8~16だから、というのもありましょう。それにしてもキリッとした写りで大変良いですねぇ。

ピンぼけ
ピント合わせは癖あり

室内で絞りが開放、かつ近距離の撮影だとこうなります。どうしてもファインダー調子が悪く、こんな条件だとピントが合わないこともしばしばあります。

これはこれで雰囲気があって悪くないですが、やはりキッチリ写っていないと気になってしまうのがデジタル世代の性ですね。

お花
発色は控えめ

フィルムの特性もありますが、発色は比較的控えめでしょうか。

ギラギラした写りは好まないので、個人的には気に入っています。

小石川後楽園の屋根
フィルム然とした描写に満足

まとめ

古いカメラですが、使っていて楽しいです。

最初は独特の操作に慣れが必要ですし、正直使いやすいカメラではありません。

こういったカメラを嗜む方は、不便さも含めて楽しめる方が多いはず。癖だらけのAgfa Karat 36もきっとお気に召しますよ!

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